令和4年度「巨樹名木学習講座」の第8回を、11月23日(水)に開催しました。
講師の緑の相談所樹木医、角田信夫先生から樹木の特徴・過去の保護対策・現況の樹勢等についてご指導いただきました。
この日はまず、万沢小学校のヒイラギモクセイ(南部町):町指定天然記念物に行きました。※南部町万沢4022-1
ヒイラギモクセイは、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木で、ヒイラギとギンモクセイの雑種と考えられています。花期は10月で、大きさは8~10㎜、花びらは白く4枚です。雌雄異株ですが、日本では雄株だけ生えており、結実しないとのことです。増殖は挿し木によります。排気ガスなどの大気汚染に敏感なため、空気の汚れた場所では開花しないことがあります。他のモクセイより丈夫で日影にも耐え、萌芽力もあります。
次に見学したのが池大神社のイチョウ(南部町):町指定天然記念物※南部町福士20700
イチョウは拝殿と鳥居の間にあり、素晴らしい直幹を誇りつつ立っています。根元には小さな空洞もありますが、まだ樹勢には影響を及ぼしてはいないようです。雌株のイチョウで、ちょうど気根も成長を始めた段階のようで、小さな気根をたくさん枝下に付けているのを見ることができます。100年先くらいには、気根に覆われた姿を見ることとなりそうな雰囲気です。
よく観察すると、2本の合体木かもしれない?そう思わせる特徴が見てとれます。2本が成長したものであるならば樹齢も相当若く、300~400年程度かと思われます。
最後に見学したのが、福士金山神社のイチョウ(南部町):県指定天然記念物 ※南部町福士小久保
根回り12.7m、目通り幹囲8.85m、枝張りは東西26m、南北25m。樹高約30m。地上約6mで数本の枝を南に出して、主幹は南へ7度ばかり傾斜しています。下方の枝からは、イチョウ特有の気根を垂らし、樹勢は極めて旺盛です。
雌木で県下でも第一位の巨木であります。