令和4年度「巨樹名木学習講座」の第1回を、5月15日(日)に開催しました。
講師の緑の相談所樹木医、角田信夫先生から、樹木の特徴・過去の保護対策・現況の樹勢等について指導いただきました。
この日はまず、箕輪新町のヒメコマツ(北杜市):県指定天然記念物に行きました。※北杜市高根町箕輪新町1081
樹高23m、幹回り3.1m、推定樹齢300年、ヒメコマツ別名ゴヨウマツ。
地上3mで主幹が2本に分かれており、山梨県内で最大のヒメコマツの巨樹で、樹勢は旺盛です。
近年、各地でマツノザイセンチュウ病の被害が深刻ですが、ヒメコマツも例外ではなく、山梨県内でも被害の報告があります。適切に管理し末永く保護したいものです。
次に見学したのが、伊勢大神社のケヤキ(北杜市):市指定天然記念物※北杜市高根町村山東割960
樹高19m、幹回り8.7m、推定樹齢800年。
大ケヤキは鳥居の斜め後方に立っていて、鳥居に向かって大枝が数本伸びていて元気そうですが、背面側には大きな空洞ができています。以前落雷により主幹を失ったと伝えられています。
最後に見学したのが、下黒沢のコウヤマキ(北杜市):県指定天然記念物※北杜市高根町下黒沢2773
樹高19m、幹回り4.8m、指定樹齢400年、個人所有。
もとは地上4mで6本に分岐していたが、風害で2本を欠損したという。今でも十分立派な姿なのですが、昔はもっと大きい樹冠を戴いていました。なお残された4支幹も、さらにその上で複数幹に分岐しているため、一見すると幹の数は4本ではなくもっと多く見えます。樹勢も良さそうで、力強さを感じる樹形のコウヤマキです。
この日は時間に余裕があったため、以上三ヶ所の他に、諏訪神社のスギ、遠照寺の鶴亀のマツ、県立まきば公園のヤマナシノキ(以上全て北杜市)も見学しました。