令和5年度 第4回「巨樹名木学習講座」を、8月27日(日)に開催しました。
講師の緑の相談所樹木医、角田信夫先生から、樹木の特徴・過去の保護対策・現況の樹勢等に
ついて指導いただきました。
❶四尾連リョウメンヒノキ(市川三郷町):県指定天然記念物
社殿の横手に2本の大ヒノキが立っている。樹高28m・/27m、目通り幹囲6.3m/4.6m、推定樹齢300年以上。「リョウメンヒノキ」というのは、ある種の奇形で、ヒノキを特徴づける葉裏の「Y」字模様が現れず、表裏両面とも同じようだということで名付けられたようです。(朝ドラの主人公牧野富太郎氏が名付け親)人工林の優等生たちと比べると、大ヒノキの規格外の力強さは痛快である。
❷双幹のケヤキ(市川三郷町):町指定天然記念物
旧子安神社御神木と称し、根回り6.70m、樹高は14mあります。樹齢は500年~600年と推定されます。枝張りは、東9.5m、西9.3m、南7.6m、北10.8m。樹形が北北西に向かって70度に二支幹に開き伸びており、北側根元に2体の石仏を抱き込んでいます。
❸天神中条の5本スギ(富士川町):指定外
樹高40m、目通り幹囲8.2m、推定樹齢300年以上。
中世、ここは大井荘に属していて、大井荘内を南条・北条などと呼び分けたうちの中条にあたります。しかし隣の加賀美荘にも中条があり、そちらを加賀美(鏡)中条、こちらを鎮守社の名を冠して天神中条と呼んだということです。大井中条と呼んでもよさそうなのに、天神中条と呼ばれたくらいだから、当地の天神社(天満宮)は、当時から近隣によく知られていたのでしょうか。
この日は時間に余裕があったため、以上三か所の他に、宝寿院(市川三郷町)のアララギ・コノテヒバ、国指定天然記念物の三恵の大ケヤキ(南アルプス市)も見学しました。