令和6年度「巨樹名木学習講座」の第4回を、11月9日(土)に開催

講師の緑の相談所樹木医、角田信夫先生から樹木の特徴・過去の保護対策・現況の樹勢等について指導いただきました。

❶比志神社の大スギ(北杜市):県指定天然記念物

山梨県造園組合 緑の相談所 巨樹名木 天然記念物 ※北杜市須玉町比志872

幹回6.9m、高さ35.0m、推定樹齢500~600年(2本の融合木)

比志神社は、大宝元年(701)創立と伝えられています。本殿も県指定有形文化財に指定されています。

大スギは樹勢も良く、背丈も充分ですが、その他の木々も背が高い為、遠くから見ても目立ちません。

表から見ると2本に、裏に回ると1本に見えます。

塩川の畔にありながら、長い間氾濫も起きずにここに立っています。

 

❷須玉町日影のトチノキ(北杜市):県指定天然記念物

山梨県造園組合 緑の相談所 巨樹名木 天然記念物 ※北杜市須玉町比志5966

地上2m付近で3本の太い幹に分かれている。目通りよりも、その辺りの幹囲の方がずっと太い。素晴らしい樹体です。

数本が合体したもののようにも見えますが、合体木の特徴である融合部の肥大が見られないため、1本が分かれて成長したものである可能性も否定できません。2009年主幹から延びる枝が折れました。

 

❸根古屋神社の大ケヤキ(北杜市):国指定天然記念物

山梨県造園組合 緑の相談所 巨樹名木 天然記念物 ※北杜市須玉町江草字根古屋5336

樹高21m、目通り幹囲11.9m、推定樹齢1000年。

社殿に向かって右手が畑木、左手が田木と呼ばれています。畑木の方が早く芽吹く年は畑作物が、田木の方が早く芽吹く年は米が豊作だと伝承されています。塩川の橋を渡って下流側から訪れると、道の正面に畑木の姿が見え、頂部が欠損しているので、第一印象はまるでバオバブの木のようです。

渡辺典博著(山と渓谷社)「巨樹・巨木」ランキングでは、それぞれケヤキの部の全国第4位と10位に挙げられています。

 

この日は時間に余裕があったため、以上三か所の他に、北杜市須玉町の穴平諏訪神社のスギ・遠照寺のアカマツ・勝手子安神社の大モミ・富士浅間神社のスギも見学しました。