令和3年度「巨樹名木学習講座」の第7回を、11月14日(日)に開催しました。
講師の緑の相談所樹木医、角田信夫先生から樹木の特徴・過去の保護対策・現況の樹勢等についてご指導いただきました。
この日はまず、カシワの大樹(山中湖村):村指定天然記念物に行きました。※山中湖村山中430-1
ナラガシワ。ブナ科の落葉高木で西日本に多く分布し、食べ物を包むのに使われるほど大きな葉が南国風の印象を持ちますが、比較的寒冷な地に適応生息しています。
ブナ科の特徴のドングリは秋に直径2㎝程度にまで成長します。カシワとナラガシワの違いは殻斗です。イガイガ形かウロコ形かの違いです。
次に見学したのがハリモミ純林(山中湖村):国指定天然記念物※山中湖村山中沖新畑 約111ha
山中のハリモミ純林は海抜950mの沖新畑にあり、山中湖と忍野盆地の間にあります。大正6年富士山麓にやってきたアメリカのアーノルド樹木員職員ヘンリー氏がこの林を見て「天下一品」と絶賛しました。またこの純林は江戸時代には幕府の御巣鷹林もしくは国有林として手厚く保護されていました。
現在は入林禁止になっています。
最後に見学したのが、新倉富士浅間神社のヒノキ(富士吉田氏):市指定天然記念物 ※富士吉田市浅間2-4-1
新倉富士浅間神社の境内の駐車場の中ほどで生育しています。
根元の周囲5.05m、目通り幹囲3.7m、根張りは東4.6m、西5.4m、南6.7m、北5.6m、樹高25.5mで樹形は良好、樹勢は旺盛です。地上2.5mで南北に分岐し、分岐部には実生のスギが着生していることから「子育て御神木」とも呼ばれています。
この日は時間に余裕があったため、以上三ヶ所の他に、寿徳寺のイチョウ(山中湖村)、みさきのズミ・ブナ(山中湖村)、内野浅間神社の大トチノキ(忍野村)、小室浅間神社のカツラ(富士吉田市)も見学しました。