令和5年度「巨樹名木学習講座」の第6回を、10月8日(日)に開催しました。
講師の緑の相談所樹木医、角田信夫先生から、樹木の特徴・過去の保護対策・現況の樹勢等に
ついて指導いただきました。
❶下於曾のモミ(甲州市):市指定天然記念物
下於曾屋敷は、塩山下於曽元旗板に所在し、四囲は土手を二重に巡らせ、門は南・西に開いています。現在、東西96m、南北約120m、県内の中世豪族屋敷として唯一完備したものであります。
モミの木は見事な1本タイプで、隣のケヤキを除き、周りの木々が伐採されてしまったらしく、まさに「樅ノ木は残った」といった感じです。
昭和46年市の指定文化財になっています。
❷菅田天神社のカシ群(甲州市):県指定天然記念物
神社の森にはカシが沢山生息していて、カシはツクバネガシとオオツクバネガシの2種です。
カシは神社の建物の周囲及び境内に散在し、全部で25本、樹高は大きいものは23m~24mあります。
指定後枯死したもの2本、半ば枯れているもの2本、大部分枯れているもの2本、菅田天神社のカシは自生であると考えられています。
❸船宮神社の大ヒノキ(甲州市):県指定天然記念物
規模は根廻り7.1m、目通り2.6m、樹高30.0m、枝張りは東5.2m、南6.5m、北4.5m、地上2.1mのところで南・中・北の三支幹に分岐し、南支幹はすでに枯れています。
北支幹の地上から0.5~1.0mの範囲に空洞がみられ、さらに上部まで腐朽が進んでいますが、樹勢は極めて旺盛であります。
ヒノキの語源から想像する樹形とは異なり、野性味を感じさせる姿であります。
この日は時間に余裕があったため、以上三か所の他に、万福寺のムクノキ、立正寺の寺叢(以上全て甲州市)も見学しました。