令和3年度「巨樹名木学習講座」の第1回を、9月26日(日)に開催しました。
当初の計画では6月13日開催予定でしたが、県からの「新型コロナウイルス感染防止への臨時特別協力要請」に基づき延期となり、今回の開催となりました。
講師の緑の相談所樹木医、角田信夫先生から樹木の特徴・過去の保護対策・現況の樹勢等についてご指導いただきました。
あいにくの雨天でしたが、参加者の皆さん、熱心に講師の先生の説明に聞き入っていました。

この日はまず、柳沢のヤマグルマ(北杜市):北杜市指定天然記念物に行きました。※所在地:北杜市武川町柳沢地内(私有地)
広葉樹の中で唯一「導管」がないことで知られる。針葉樹のように根から吸収した水分は仮導管で葉へ運ぶ。ヤマグルマ属の樹木は他になく、シーボルトは「日本植物誌」において本種を、新種として発表した。庭に植えられているのは非常に珍しく市指定の文化財になっています。
次に見学したのが北野天神社のトチノキ(北杜市):北杜市指定天然記念物※所在地:北杜市小淵沢町3349
北野天神社のトチノキは、神社境内のほぼ中央にそびえ立っています。そのため存分に枝を延ばすことができ、トチノキ本来の樹形を見ることができます。本樹は地上1.3mでの幹周は4.2m、樹高は27mを測る巨樹で、地上5mほどまでは直立し、そこから延ばした太枝は境内をすっぽりと覆うようです。

最後に見学したのが、若神子新町のモミ(北杜市):山梨県指定天然記念物 ※所在地:北杜市須玉町若神子新町393
若神子新町集落内の細い道を東に向かって突き当りに神明社があります。参道入口の石鳥居の南に天然記念物のモミの木が立っていて、神明社の御神木になっています。裏側に回ると、かなり高いところまで治療が施されています。柔らかい材料で被覆したもので、キツツキが突いたような穴がいくつも空いています。

この日は時間に余裕があったため、以上三ヶ所の他に、黒沢圓通院跡のイチョウ・山高の神代ザクラ・諏訪神社の社叢・町家のオハツキイチョウ・丸山のモミ・城南のツバキ(以上全て北杜市)も見学しました。